業務上のチェックリストは、きちんと存在していた。
項目も揃っているし、形式上はすべて「確認済み」になっている。
それでも、ヒヤッとする事象が続いた。

正直なところ、
「またか……」
という感覚はあったが、どこが悪いのかは説明できなかった。

チェックはしている。
ルールもある。
それなのに防げていない。

これ以上チェック項目を増やすのは現実的ではないし、
形だけの改善になる気もしていた。
気づけば、
「まあ仕方ない」
という思考停止に入りかけていた。

そこで、ChatGPTに技術論ではなく、
考え方そのものを投げてみた。

なぜチェックがあるのにミスが起きるのか
形骸化しているチェックの特徴は何か

返ってきた答えの中で、一番刺さったのはこれだった。

  • チェックが「判断」ではなく「作業」になっている
  • チェックしても、何も考えなくて済む状態が危険
  • 問題は項目数ではなく、チェック時の問い

振り返ってみると、
自分たちのチェックは、

  • 入力されているか
  • 形式が合っているか

といった、「見たかどうか」の確認に終始していた。

本来必要だったのは、

  • これが違っていたら何が起きるか
  • 今回、一番ミスが起きそうなのはどこか

という、判断を伴うチェックだった。

そこで、チェック項目を増やすのをやめた。
むしろ減らした。
代わりに、チェック時に必ず考える問いを1つだけ入れた。

  • 「このチェックで防ぎたい事故は何か?」

たったそれだけだが、
「考えずにチェックする」ことはできなくなった。

チェックが形骸化するのは、
人の意識が低いからではない。

考えなくても回る仕組みを作った瞬間に、形骸化は始まる。

忙しい40代にとって重要なのは、
完璧な仕組みではなく、
一度立ち止まって考えさせる余白をどう残すかだと感じている。